インナーケアとは?美肌のための生活習慣のコツを解説!

最近話題のインナーケア。
聞いたことはあるものの、「どのように取り入れればよいのか分からない」という方は多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、インナーケアとはどのような美容法なのかを解説するとともに、美肌のための生活習慣のコツを詳しく紹介します。
インナーケアとは?
スキンケアは化粧品などで外側から表皮層(皮膚の一番外側)を整え、美しい肌をつくることですが、インナーケアは、食事から栄養を補給するなど、内側から真皮層(表皮の内側)にアプローチする美容法のこと。
例えば、食べ物から栄養素を取り入れてコラーゲンやエラスチンの生成を助けたり、肌のターンオーバーを正常に整えるよう働きかけたりすることで、美肌を目指すものです。
また、インナーケアでは、生活習慣を整えることも大切。
バランスの良い食事に加え、適度な運動を行ったり、質の良い睡眠を心がけたりして、健康的な美しい肌をつくりましょう。
インナーケアの方法【食事編】
インナーケアの方法1つ目は食事です。
摂取したほうがよいものもあれば、控えた方がよいものもあるので、詳しく解説します。
肌によい栄養素・食べ物を摂る
体の内側にアプローチするインナーケアでは、肌によい栄養素や食べ物を摂取することが重要です。
積極的に摂取したい10種類の栄養素は以下の通り。
タンパク質
肌をつくったり、コラーゲンのもととなったりするタンパク質。
ハリや弾力のある肌を維持するために重要な栄養素です。
食事の際は、動物性タンパク質と植物性タンパク質をバランスよく摂取することが大切。
動物性タンパク質は肉類や魚介類、卵、乳製品に、植物性タンパク質は納豆や豆腐などの大豆製品に多く含まれます。
鉄分
鉄分はコラーゲンの生成をサポートしてくれる栄養素。
美肌を保つためには、十分な量の鉄分を維持しておくことが大切です。
月経のある女性は鉄分が不足しやすいため、意識して摂取しましょう。
鉄分はレバーやあさり、ほうれん草、納豆などに多く含まれます。
ビタミンA
ビタミンAには抗酸化作用があり、肌の老化の原因となる活性酸素を抑制。
シミ、しわ、肌荒れなど様々なトラブルを予防する効果も期待できます。
ビタミンAを多く含む食材は、レバーや鮭、ブロッコリー、ニンジン、カボチャなどです。
ビタミンB群
ビタミンB群は、肌荒れを防ぐのに効果的。
特に積極的に取り入れたいのがビタミンB2とB6です。
ビタミンB2には、老化を進める有害物質である過酸化脂質を取り除く作用があります。
また、ビタミンB6は、タンパク質のもととなるアミノ酸の代謝をサポートし、健康な肌をつくる働きがあるため、インナーケアにぴったり。
ビタミンB2はレバー、乳製品、うなぎ、納豆など、ビタミンB6はかつお、まぐろ、アボカド、バナナなどに多く含まれています。
ビタミンC
抗酸化作用をもつビタミンCは、鉄の吸収を促進したり、コラーゲンの合成をサポートしたりと、インナーケアに欠かせない様々なはたらきを持つ栄養素です。
また、メラニンの生成を抑制する作用があるため、シミ対策にも効果が期待できます。
柑橘類やキウイ、イチゴ、ブロッコリー、トマト、ジャガイモ、パプリカ、アセロラなどに多く含まれます。
ビタミンE
ビタミンEは、強い抗酸化作用があるほか、ホルモンバランスを整える働きもあるのが特徴。
ビタミンEが多く含まれている食材は、ナッツ類やアボカド、カボチャ、オリーブオイルなどです。
ミネラル
亜鉛、鉄、カルシウムなどのミネラルは、美肌を維持するために欠かせない栄養素。
亜鉛は牡蠣や赤身肉、鶏肉、ウナギなどに多く含まれており、肌のターンオーバーを促進してくれます。
豚レバーやほうれん草、海藻類に多く含まれる鉄には、肌荒れや乾燥を防ぐ働きが。
また、乳製品や小魚、小松菜などに多く含まれるカルシウムも、健康な肌をつくるのに役立ちます。
食物繊維
食物繊維には2つの種類があります。
海藻類や柑橘類などに多く含まれる水溶性食物繊維と、野菜類やきのこ類、豆類、こんにゃくなどに多く含まれる不溶性食物繊維です。
2つの食物繊維をバランスよく摂取することで腸内環境を整え、くすみやニキビなどの肌トラブルの原因となる便秘を改善。
また、食後血糖値の上昇を抑制し、肌のくすみやシミの原因となる糖化の予防効果も期待できます。
必須脂肪酸
肌の乾燥予防のためにも、適度な脂質は必要。
なかでも、体内で生成できない脂肪酸「必須脂肪酸」は適度に取り入れたい成分です。
必須脂肪酸はn-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸に大きく分けることができ、これらが不足すると、皮膚炎などの肌トラブルを引き起こす恐れがあります。
必須脂肪酸が多く含まれるのは、大豆油やコーン油などの植物油や、サバやイワシなどです。
ツバメの巣
中華の高級食材というイメージのあるツバメの巣ですが、実は健康や美容にもよいことで注目されています。
健康や美容をサポートする上で欠かせない「糖鎖」を構成する「糖鎖栄養素」は8種類中6種類含まれ、ターンオーバーを整えたりする「EGF」なども含まれています。
ツバメの巣に関して様々な研究も行われており、例えば美容に関しては以下のような結果が出ています。
・シミ、シワ、たるみなどの原因となる活性酸素種が減少(※1)
・ハリや弾力の源となるコラーゲン・エラスチンの増強、コラーゲン・エラスチンを分解する酵素の抑制(※1)
・肌のハリや弾力に関わるの真皮の細胞が増殖(※2)
・シミの原因となるメラニンを約84%抑制(※3)
ツバメの巣のエキスを配合したサプリメントやゼリーなども販売されているので、取り入れてみてはいかがでしょうか。
※1…国立大学法人九州大学農学研究院、ツバメの巣研究所|ツバメの巣のアンチエイジング効果に関する共同研究 ※2…Shuko Terazawa, Hiroshi Shimoda(2020). Keratinocyte Proliferative and Wound Healing Effects of Edible Bird’s Nest Extract on Human Skin. Int J Biomed Sci. 2020; Vol.16 No.4: 43-51. ※3…Gallant Kar Lun Chan., et.al (2015).Edible Bird’s Nest, an Asian Health Food Supplement, Possesses Skin Lightening Activities: Identification of N-Acetylneuraminic Acid as Active Ingredient体が温まるものを積極的に食べる
食事から摂取された栄養は、血液によって運ばれます。
体が温まると血行がよくなり、必要な栄養を効率よく運ぶことができるため、美肌につながるのです。
食事の際は、最初に温かい飲み物を飲んだり、温かい汁物から口をつけたりするとよいでしょう。
糖質は控えめに
糖質の過剰摂取により体内に糖が余ると、シワやたるみ、くすみなど肌トラブルの原因となる「糖化」が引き起こされます。
そのため、甘いお菓子やジュースは控えるようにしましょう。
また、焦げには糖化を引き起こす原因となるAGEsが多く含まれるため、焦げた部分は取り除いて食べるとよいでしょう。
一方で、糖質には新陳代謝を促す働きもあり、美肌にとって必要なものでもあります。
そのため、穀類やイモ類などから、適度に糖質を摂るようにしましょう。
砂糖などとは違って血糖値が急上昇するデメリットが少ない傾向があります。
脂質も控えめに
脂質を摂りすぎると皮脂の分泌量が増加し、ニキビの原因となります。
また、ターンオーバーを促す作用のあるビタミンB2が消費されることで、肌荒れを引き起こす場合も。
そのため、脂質を多く含む揚げ物やスナック菓子などは控えるよう心がけましょう。
水分をこまめに摂る
水分をこまめに摂ると、血液がさらさらになり、血の巡りがよくなるので、肌のターンオーバー促進や、むくみ・便秘などの改善によいとされています。
さらに、乾燥肌の予防にもつながります。
ただし、冷たい水は体を冷やしてしまうので、白湯や常温の水を飲むようにしましょう。
インナーケアの方法【運動・睡眠編】
インナーケアは食事だけでなく、適度な運動や良質な睡眠などの心がけも大切です。詳しく見ていきましょう。
適度に運動する
運動することで、体を温め血行を促進するなど、様々な効果が期待できます。
ウォーキングや縄跳びなどの有酸素運動をすると、体内の糖質や脂肪を消費するため、肌の老化防止にも。
また、お風呂上がりや寝る前に、軽い体操やストレッチをするのもおすすめ。
血行がよくなり、冷えや便秘の解消に役立ちます。
湯船に浸かって体を温める
入浴の際はシャワーで済ませるのではなく、しっかりと湯船に浸かりましょう。
美しい肌をつくるために欠かせない栄養や酸素は血液によって体中に運ばれます。
湯船に浸かって体を温めることで血行がよくなり、肌に栄養が行き届いて、ターンオーバーも整いやすくなるでしょう。
また、湯船に浸かることは、むくみの改善やデトックスにも効果的です。
質の高い睡眠をたっぷりとる
睡眠中には、健やかな肌の維持につながる睡眠ホルモンと成長ホルモンが分泌されます。
睡眠ホルモンは入眠しやすくしたり、老化を予防したりする働きがあり、夜に多く分泌されるのが特徴。
そのため、寝る前に明るい環境の中で過ごすのはよくありません。
部屋の照明を落とし、スマートフォンやパソコンは使わないようにして、質の良い睡眠がとれるような環境を整えましょう。
また、成長ホルモンは細胞の修復などに役立つホルモン。
入眠してから数時間後に分泌されるため、十分な睡眠をとることを心がけてください。
インナーケアの方法【悩み別編】
シミ、たるみ、ハリ不足、シワなど、お肌のお悩みは様々です。
しかし、どのような悩みでも、改善するためには栄養バランスのよい食事や、前述したような運動、体を温める、質の高い睡眠などの心がけが大事。
ただ、肌悩みによって、必要な栄養素はちょっとずつ異なります。
お悩み別のおすすめ栄養素や成分は以下の通りです。
・シミ:ビタミンA、C、E、ポリフェノール、リコピン、アスタキサンチン、Lシステイン、エラグ酸など
・肌のハリ不足、たるみ:タンパク質、コラーゲン、ビタミンC、鉄分など
・シワ:タンパク質、コラーゲン、ビタミンC、鉄分、オメガ3脂肪酸、アスタキサンチンなど
インナーケアで内側から美肌を目指そう!
体の真皮層にアプローチするインナーケアでは、肌に良い栄養素を積極的に摂取する、糖質や脂質を控えるなどの心がけが大切です。
さらに、適度な運動をする、質の高い睡眠をとるなど、生活習慣を改善することで美しい肌を目指しましょう。
年齢を重ねると肌に様々な変化が生じやすくなるもの。
丁寧なスキンケアはもちろんのこと、インナーケアも積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。