産後の抜け毛をケアする方法とは?抜け毛がひどい状態は産後いつまで続く?
産後、突然抜け毛がひどくなって悩んでいませんか?産後の抜け毛は「出産後脱毛症」「分娩後脱毛症」という症状で、実は多くの女性が悩んでいるんです。本記事では、産後の抜け毛ケア方法について解説します。
産後の抜け毛ケアはまず栄養・睡眠を意識
産後の抜け毛ケアには、髪にとって重要な栄養素をとることや、質の高い睡眠を意識することが特に重要です。産後は赤ちゃんのお世話などで忙しく、なかなかまとまった睡眠が取りにくいもの。自分のケアは二の次になってしまいがちですが、周囲の人に協力してもらいながら産後の抜け毛改善のためにも生活習慣を見直してみましょう。
>健やかな髪に大切な亜鉛やタンパク質などの栄養素を積極的に摂取
髪の毛にとって重要な栄養素として、髪の毛の主成分である亜鉛やタンパク質が挙げられます。産後の抜け毛ケアに有効な栄養素を把握し、該当する栄養素を日々の食生活で積極的に取り入れるようにしましょう。
髪の毛にとって大切な栄養素
栄養素 |
特徴・働き |
含まれる食材 |
タンパク質 |
髪を構成する主要栄養素 | 肉類、魚介類、乳・乳製品、卵など |
亜鉛 | 髪の主成分生成に必要なミネラルの一つ | 肉類、魚介類(特に牡蠣など)、豆腐、海藻類など |
ビタミンC | ・亜鉛の吸収を高める ・頭皮環境を整える |
レモン、いちごをはじめとする果実類、ブロッコリーなど |
ビタミンB2 | 代謝促進により、髪の成長を促す | 肉類、魚類、卵、納豆、アーモンドなど |
ビタミンB6 | 髪の成長を促す | 肉類、カツオ、レバー、バナナなど |
ビタミンE | 血行促進により頭皮の代謝を高める促進する | アーモンド、アボカド、かぼちゃ、卵、大豆、全粒穀物など |
鉄分 | 不足すると抜け毛の原因となる |
肉類、魚類、レバー、ほうれん草、あさり、海藻類など |
髪の成長に不可欠な睡眠をできるだけ確保する
睡眠不足はホルモンバランスに影響を与え、産後の抜け毛の原因となることがあります。髪の毛にとって重要な成長ホルモンやメラトニンは主に睡眠時間に分泌されるため、できるだけ睡眠時間を確保する必要があります。
とはいえ、産後はまとまった睡眠時間を確保することがなかなか難しいこともあります。たとえば夜間の授乳を家族と交代しながら行ったり、赤ちゃんが眠った時に自分も横になったりするなど、少しでも多く睡眠時間を確保できるように工夫していきましょう。
産後の抜け毛がひどいときは医療機関で相談も
産後の抜け毛の程度や期間には個人差があります。しかし、抜け毛があまりにもひどい場合や、症状が1年以上長引くなどといった場合は、かかりつけの産婦人科や皮膚科などの医療機関で相談することも検討しましょう。
不安な気持ちがストレスにつながり、抜け毛をもたらすこともあるため、専門家から適切な指導と処置を受けることで、事態が好転する可能性もあります。
産後の抜け毛ケアにおすすめのアイテム
産後の抜け毛ケアには、ヘアローションやシャンプー、サプリといったアイテムを使う方法も。ここからは、おすすめアイテムやケア方法をご紹介していきます。自分の症状や状況に合った方法を試してみましょう。
抜け毛ケアに効果的なヘアローション
抜け毛ケアに効果的なヘアローションを使ってみることも一つの方法です。ヘアローションには、髪や頭皮に栄養を与え、頭皮環境を整えてくれるといった役割があります。また、乾燥した皮膚を保湿してくれる役割もあり、ヘアローションをつけて頭皮をマッサージすることで、頭皮の血行促進と抜け毛ケアに期待ができます。
低刺激なシャンプーやトリートメントで抜け毛をケア
産後の抜け毛ケアには、低刺激なシャンプーやトリートメントでのケアもおすすめです。具体的には、洗浄成分の刺激が少ないシャンプーやアレルギーテスト済みの製品、保湿成分が豊富に含まれているものは頭皮に優しく、抜け毛ケアにつながります。
また、香料や着色料などの成分は頭皮に刺激になる可能性があるため、できるだけ無香料、無着色、低刺激のもの(アミノ酸系など)を探すとよいでしょう。 なお、産後の抜け毛に特化したシャンプーも販売されているため、自分に合ったヘアケア製品を選びましょう。
産後の抜け毛にはサプリメントで内側からもアプローチ
産後の抜け毛には、サプリメントといった栄養補助食品の力を借りるのも一つの手です。抜け毛ケアに必要な栄養素は多岐に渡るため、食事ですべて補おうとするとなかなか大変であることも事実。
そんなときにサプリメントを摂取することで、髪にとって必要な栄養素を体の内側から補うことができます。あくまでも食事で補えない分の補助的な役割ではありますが、上手に取り入れることで、産後の抜け毛ケアにアプローチが可能です。
産後の抜け毛はいつまで続く?
産後の抜け毛はいつまで続くのかと不安な方も多いかと思います。産後の抜け毛は、時間をかけて徐々に症状が軽減していくことが一般的なので、経過をしっかりと観察していきましょう。
抜け毛のピークは産後半年まで
抜け毛のピークは、産後半年までといわれています。そもそも産後の抜け毛は、妊娠中に増加したエストロゲンというホルモンの減少が原因の一つであると考えられており、これによって出産後に急激に抜け毛が増える現象が見られます。そのため、そのエストロゲンが徐々に安定してくることで産後の抜け毛の症状も緩和されてきます。
産後1年くらいで抜け毛は軽減することが多い
産後1年を経過すると、多くの方は抜け毛の症状が軽減してくることが一般的です。産後の抜け毛は、あくまでも授乳などによるホルモンバランスの乱れ、寝不足、ストレスなどに伴う一時的な抜け毛であることが多いため、まずは1年経過をみていくとよいでしょう。
抜け毛が産後1年以上続くときは医療機関へ
産後の抜け毛が1年以上続く場合には医療機関での受診を検討しましょう。1年以上経過しても抜け毛が軽減されない場合には、何か別の原因や病気などの可能性も考えられます。とはいえ、産後の抜け毛には個人差があるため、必要以上に不安に感じることはなく、まずは1年を目安に経過観察していくことをおすすめします。
髪に良い生活習慣とヘアケアアイテム活用で産後抜け毛を対策
産後の抜け毛は多くの人が経験することです。産後の抜け毛をケアするために、まずは、栄養バランスのとれた食事や良質な睡眠など、髪にとって良い生活習慣を心がけましょう。栄養が偏ってしまうような過度なダイエットなどは、産後すぐはできるだけ避けましょう。
また、ほとんどは産後1年程度で症状が軽減してくるため、シャンプーやトリートメント、ヘアローション、サプリやヘッドスパなど、自分に合ったアイテムを活用しながら、上手に産後の抜け毛をケアしていきましょう。