logo 産後ホルモンバランスを整える食べものとは?産後の食事レシピを紹介

産後はホルモンバランスが乱れやすくなります。徐々に妊娠前の状態に戻っていくとはいえ、家事や育児に忙しいお母さんにとってはつらい時期ではないでしょうか。産後のホルモンバランスを整えるために、積極的に取り入れたい食べ物を紹介します。

産後のホルモンバランスを整えるおすすめの食べ物はレバーや牛乳、大豆

ホルモンバランスを整えるには、食生活になるべく多品種の食べ物を取り入れることが大切です。特に産後のお母さんが意識して摂取したい食品を紹介します。

レバー

レバーは必須アミノ酸やビタミン類を豊富に含む食べ物です。レバー50gで成人が一日に必要なビタミンAやビタミンB2が摂取できるとされています。ビタミンAには目や皮膚の粘膜を健康に保つ、免疫機能を高めるといった働きがあります。ビタミンB2はタンパク質・糖質・脂質の代謝や皮膚や髪、爪の再生の促進に欠かせません。

見逃せないのがレバーに含まれるビタミンB6です。妊娠中に増加していたエストロゲンは、産後急激に減少し、産後の肌荒れや抜け毛といったトラブルの原因の一つとなります。ビタミンB6はエストロゲンの働きをサポートしてくれるため、産後のさまざまなトラブルの改善が期待できます。

「レバーは臭みやクセがあるから苦手」という人は、下処理をしましょう。氷水に10分ほどつけたり、流水で洗ってから牛乳や塩をもみ込んだりすると、臭みやクセが緩和されます。

牛乳

カルシウムも産後の女性に不可欠な栄養素です。妊娠・出産・授乳によって不足しやすいため、平常時より多くのカルシウムを摂取する必要があります。

カルシウムはできるだけ食べ物から摂取するのが基本です。授乳中なら1日に1000mg、授乳していなくても産後なら1日600mg/日は摂取しましょう。

牛乳はカルシウムが豊富で、毎日の食事に取り入れやすいのでおすすめです。しかし、牛乳のカルシウム含有量は、200mLあたりカルシウム220mgとされています。授乳中の女性が必要量を牛乳で摂取しようとすれば、1日に1Lは飲まなくてはなりません。

現実的には難しいという人は、乳製品を活用しましょう。ヨーグルトなら100gあたり120mg、プロセスチーズ25gに158mgのカルシウムが含まれています

大豆

大豆に含まれるイソフラボンには、エストロゲンと似た働きがあります。エストロゲンが減少する産後の女性に嬉しい成分の一つです。大豆製品には豆腐や豆乳、納豆、味噌などがあります。身近な食べ物に含まれているため、食生活に取り入れやすいのがメリットです。

ただし、エストロゲンのような働きをする主役となる「エクオール」は大豆製品を食べただけでは産生されません。イソフラボンが腸内細菌と結びつくことが必要です。腸内細菌の働きを助ける発酵食品や食物繊維を併せて摂取するとよいでしょう。

納豆や味噌は大豆製品の上、発酵食品でもあります。効率的にイソフラボンを摂取し、エクオールを産生するために、積極的に取り入れていきましょう。摂取量は1日40~50mgとされています。豆腐なら1/2丁(約55g)、納豆は1パック(約40g)が目安です。

産後のホルモンバランスを整えるサプリメントを取り入れる

栄養素は食べ物から摂取するのが理想です。しかし、どうしても食べられない、アレルギーがあるという人もいるでしょう。食べ物からは摂取が難しい時や効率的に摂取したい場合は、サプリメントを活用するのも一つの方法です。

ビタミンB群

ビタミンB群を構成するのは、ビタミンB1やB2をはじめとする8種類の栄養素です。エネルギーの代謝をはじめさまざまな役割があります。

例えば、ビタミンB1は疲労回復や糖質・アルコール類の代謝に不可欠です。ビタミンB2やビタミンB6は皮膚や髪、爪の再生、皮膚の健康を維持します。また、ビタミンB6はエストロゲンの働きをサポートする働きもあります。ビタミンB12は赤血球の生成を促進するため、貧血の予防や改善に必須です。

ビタミンB群は併せて摂取することで相乗効果が期待できます。しかし、食べ物から全て摂取するのは難しいかもしれません。サプリメントなら手軽に必要な栄養素を摂取できます。

ビタミンE

ビタミンEは抗酸化作用があり、近年では「若返りのビタミン」として注目されています。また、ホルモンバランスを整えるのにも、ビタミンEの積極的な摂取が重要です。

ビタミンEは脳下垂体や副腎皮質といったホルモンを産生する器官に多く存在しています。特に生殖機能を正常に維持するためには、ビタミンEの働きが欠かせません。女性ホルモンの分泌を促すだけでなく、女性ホルモンの一種・プロゲステロン(黄体ホルモン)の材料にもなります。

プロゲステロンは妊娠中、妊娠の維持や乳腺の発達のために増加しますが、産後は激減します。産後うつの原因の一つと考えられているのが、プロゲステロンの急激な減少です。

産後の女性は意識してビタミンEを摂るべきでしょう。食べ物ではナッツ類やかぼちゃなどに多く含まれていますが、サプリメントを活用すればより効率的です。

亜鉛

亜鉛は体内で生成できない必須ミネラルです。不足すると味覚障害や免疫機能の低下など、さまざまな症状を引き起こします。エストロゲンやプロゲステロンの分泌を促すホルモンの働きを高めるのも亜鉛の効果の一つです。

産後のホルモンバランスの乱れによって起きやすくなるトラブルの一つに抜け毛があります。女性ホルモンの分泌が急激に減少することで、ヘアサイクルも乱れてしまうのです。

亜鉛は髪の三大栄養素に数えられています。積極的な摂取で抜け毛の改善も期待できるでしょう。亜鉛は牡蠣や赤身の肉、ロブスター、カニなどに豊富ですが、毎日食べるのは難しいかもしれません。確実に摂取するならサプリメントが便利です。

イソフラボン

大豆に多く含まれるイソフラボンは、エストロゲンに似た働きがあることで知られています。肌や髪を美しく保ち、代謝アップにも有効と聞けば、たくさん摂りたくなるかもしれません。

しかし、過剰摂取には注意が必要です。厚生労働省ではイソフラボンの摂取量を1日あたり70~75mgとしています。摂りすぎはかえってホルモンバランスを崩す恐れがあるので注意しましょう。

日本人の平均的な食事では、一日あたりの大豆イソフラボン摂取量は約20mgといわれています。足りない分をサプリメントで補うとよいでしょう。ただし、上乗せするのは30mg程度までが望ましいと設定されているため、含有量の確認が必要です。

イソフラボンが女性ホルモン様の働きをするのに必要なエクオールもサプリメントで摂取できます

産後のホルモンバランスを整えるためにはバランスの良い食事を心掛けよう

産後はエストロゲンやプロゲステロンの分泌が激減します。加えて家事や育児に追われるため、疲れがとれなかったり気持ちが落ち込んだりする人は少なくありません。ホルモンバランスも乱れがちです。

産後のホルモンバランスを整えるには、さまざまな栄養を摂る必要があります。栄養素は食べ物から摂取するのがベストですが、難しい場合はサプリメントで補うのもおすすめです。心身ともに健康で元気なママを目指しましょう。

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