シワに効果のある成分とは?成分の種類や効果を解説
年齢を重ねると気になり始める、目元やほうれい線、額などにできるシワ。しかし、どのようにシワをケアしたらいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、シワに効果が期待できる成分や、シワの改善方法などについて詳しくご紹介します。
シワに効く成分
日本の美容業界におけるシワ改善の技術は、日々進化を続けています。シワ改善に効果が期待できる有効成分として、日本で初めて「ニールワン」が承認されたのが2016年。以降、シワ改善効果が認められた成分が次々登場しており、現時点で以下の5つの成分が、シワ改善効果が認められている有効成分となります。
- ニールワン
- 純粋レチノール
- ナイアシンアミド
- VEP-M
- ライスパワー®No.11+
その他にも、シワ改善効果が期待できる成分にはさまざまなものがあるため、それぞれについて詳しく解説していきます。
ニールワン:炎症によるシワの原因を抑制
ニールワンは、シワ改善効果が期待できる成分として、日本で初めて厚生労働省に承認された成分です。正式名称は「三フッ化イソプロピルオキソプロピルアミノカルボニルピロリジンカルボニルメチルプロピルアミノカルボニルベンゾイルアミノ酢酸Na」と言います。 紫外線が当たると、肌の内部が炎症し、好中球エラスターゼという酵素が発生します。この酵素は、コラーゲンやエラスチン、プロテオグリカンといった、肌のうるおいやハリ・弾力に欠かせない成分を分解することがわかっています。ニールワンはこの酵素の働きを抑制することで、前述のような成分の分解を防ぎ、シワ予防・改善につながる成分です。
レチノール:ターンオーバー・ヒアルロン酸の産生促進
レチノールは、ビタミンAの一種であり、シワをはじめとするさまざまな肌トラブルに効果が期待できる成分です。 シワにおいては、皮膚のターンオーバーの促進と、表皮ヒアルロン酸産生促進によって、皮膚の水分量が増加し、シワ改善に効果が期待できます。また、表皮だけでなく、その奥の真皮にも作用すると考えられています。真皮では、肌の弾力にかかわるコラーゲンやエラスチンの産生を促進するため、深いシワにも効果が期待できるといわれています。
ナイアシンアミド:コラーゲンの生成を促進
ナイアシンアミド(ニコチン酸アミド/リンクルナイアシン)は、ビタミンB群に属する成分であり、見た目のシワ改善度合いを評価する試験において、シワ改善効果が期待できるという結果が出ています。 そのメカニズムははっきりしていませんが、ナイアシンアミドによってコラーゲンの生成が促進される可能性があると考えられており、それによって肌にハリや弾力が出て、シワ改善につながると考えられます。 さらに、医薬部外品における美白有効成分としても承認されています。 ナイアシンアミドは水の中でも安定する水溶性ビタミンのため、乳液やクリームはもちろん、化粧水や美容液など幅広いアイテムに使用されています。
VEP-M:セラミドとヒアルロン酸の産生促進
加齢によって表皮の柔軟性が失われていくと、表情ジワが定着しやすくなります。そこで、うるおいをもたらすセラミドとヒアルロン酸の産生を促すことでシワ改善をめざそうと開発されたのがVEP-M(dl-α-トコフェリルリン酸ナトリウムM)です。 さらにVEP-Mには、肌の上に膜を張ったような使用感をもたらすという特徴があります。肌にのばすと、直後からなめらかなハリ感を実感できるのが大きな魅力です。
ライスパワー®No.11+:セラミド・ヒアルロン酸・コラーゲンの産生促進
ライスパワー®No.11+は医薬部外品において、肌の水分保持機能改善とシワ改善、2つの効果が認められた有効成分です。細胞にはたらきかけ、年齢とともに減少するセラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸を増加させて、深いシワまで改善を目指すことができます。 具体的には、肌表面から真皮層にかけて以下のようなアプローチをすることで、シワ改善効果が期待できます。
部位 | 働き |
---|---|
表皮 | ・NMF(天然保湿因子)産生促進 ・表皮ヒアルロン酸産生促進 ・セラミド産生促進 |
基底膜・真皮 | ・コラーゲンの分解を抑制 ・コラーゲンの増加 |
アセチルヘキサペプチド-8:表情筋をゆるめる
もともと人間の体内にあるアミノ酸からできたシワ改善成分です。アセチルヘキサペプチドにはいくつかの種類がありますが、「アセチルヘキサペプチド-8」は表情筋をゆるめることで、ハリのある肌をめざせます。 このことから「塗るボトックス」とも呼ばれていますが、毒性はなく、植物由来のアミノ酸から作られているため、刺激性などの心配は少ないようです。
パルミトイルペンタペプチド-4:コラーゲンの産生促進
皮膚の奥にある真皮層に働きかけることができる成分です。真皮層では、肌のハリ・弾力のもととなるコラーゲンが作られており、コラーゲンの生成を促すことでシワを改善する効果が期待できます。 また、ハリ・弾力が高まるのにともなって、肌を引き締める効果もあることから、リフトアップをしたい方にもおすすめです。
フラーレン:活性酸素を抑える
高い抗酸化力が長く続く成分です。私たちは呼吸によって体内に酸素を取り入れていますが、このうちの一部が変化したものが活性酸素です。活性酸素が過剰に発生すると、細胞にダメージを与え、さまざまな肌トラブルを引き起こすことから、活性酸素を抑えることがシワ改善にもつながります。
シアル酸:体内の酸化を防ぐ
シアル酸は、細胞の表面にある情報伝達物質を支える成分です。母乳やローヤルゼリー、ツバメの巣などに含まれており、脳の発達や免疫力を高めることで知られていますが、実はシアル酸には優れた抗酸化力もあります。 活性酸素によって体内の細胞が傷つくと老化を促進するといわれていますが、酸化を抑えることができれば、若々しい肌を維持しやすくなります。
シアル酸の肌への効果の詳細はこちら https://www.mstyle-j.co.jp/tsubame-lab/effect-efficacy/689.htmlシワはどうやって改善する?
シワが気になる方は、次のような方法を試してみましょう。
有効成分が配合されている医薬部外品を使用
私たちが普段使っているスキンケアは、おおむね「化粧品」「医薬部外品」に分けることができます。高い効果を期待したいなら、シワ改善の有効成分として承認されている成分が配合された医薬部外品を選ぶとよいでしょう。 前述の通り、現在シワ改善に効果が期待できるとして承認されており、医薬部外品に有効成分として含まれることがあるのは以下の5つです。
- ニールワン
- 純粋レチノール
- ナイアシンアミド
- VEP-M
- ライスパワー®No.11+
なお、医薬部外品と化粧品の違いは、公的に効果が認められているかどうかという点が大きな違いとなります。医薬部外品には、厚生労働省が効能・効果を承認した有効成分が配合されています。一方、化粧品は、医薬部外品と比べると効果が緩やかであることが一般的で、肌を清潔・健やかに保つといった目的で使われます。
美容医療などで施術
美容皮膚科では、注射やレーザーなどでシワを改善する施術を行っています。たしかな手ごたえが欲しい方は、美容医療もひとつの選択肢となるでしょう。 施術方法にはさまざまな種類がありますが、ここでは代表的な4つの方法を紹介します。
ヒアルロン酸注入
シワが気になる部分にヒアルロン酸を注入して、ふっくらとしたハリ肌をめざします。メスで切開しないため、肌への負担が少ないのが魅力です。ヒアルロン酸以外にも、コラーゲンや自分の脂肪を注入する方法もあります。
レーザー治療
レーザーを皮膚の深部に照射し、コラーゲンの生成を促す治療です。気になる部分に直接レーザーを照射するため、効果を実感しやすい施術です。また、ターンオーバーを促進する効果もあり、効果的にシワを改善できる方法です。
HIFU(ハイフ)
超音波の熱エネルギーを皮膚の奥深くに照射して、ダメージから回復する過程で生じるコラーゲンやエラスチンの生成を促す施術です。注射やメスを用いることなく、超音波をあてるだけなのでダウンタイムがほとんどないのも魅力です。
糸リフト
突起が付いた体の中で溶ける糸を皮膚の下に埋め込み、突起が皮膚を引き上げるシワ改善方法です。糸や突起は自由に調整できるため、フェイスラインのリフトアップなどにも人気です。
肌に効く食べ物など体の内側から
食べ物は肌を作るもととなります。以下のようなシワ改善に効果的な食べ物を積極的に摂取して、体の内側からもシワ改善をめざしましょう。
コラーゲンが豊富な食べ物
コラーゲンは肌にハリ・弾力をもたらします。こんにゃくや牛すじ、手羽先などに多く含まれています。
鉄分が豊富な食べ物
鉄分は貧血予防として有名ですが、コラーゲンの生成にも必要な栄養素です。レバーやひじきなどに多く含まれています。
ビタミンCが豊富な食べ物
ビタミンCも鉄分と同様、コラーゲンの生成に欠かせない栄養素です。ブロッコリー、イチゴ、パセリなどに多く含まれています。
オメガ3脂肪酸が豊富な食べ物
オメガ3脂肪酸は、コラーゲンやエラスチンの生成を助けます。マグロ、鮭、イワシなどの魚に多く含まれています。
シワの改善は内側と外側からのケアを
シワに効く成分を紹介しましたが、化粧品にも食べ物にも、シワ改善効果が期待できるものはたくさんありましたね。 なかでもシアル酸は、中華料理の高級食材として知られるツバメの巣に多く含まれています。ツバメの巣は、美容にも健康づくりにも有用として近年注目が高まっており、最近ではツバメの巣エキスを配合した化粧品も見かけるようになりました。もちろん、食べることでも効果が期待でき、抗酸化力のみならず、コラーゲンを増やす効果や、保湿効果も期待できるとされています。手軽に摂取できるサプリメントもあるので、取り入れてみてはいかがでしょうか? 「目元の小じわが気になる」「最近、シワが増えたような気がする」という方は、ぜひ体の内側からのケアと外側からのケアをWで試してみてください。
ツバメの巣の美容効果の詳細はこちら https://www.mstyle-j.co.jp/tsubame-lab/effect-efficacy/703.html